スズメバチを安全に駆除する方法や、自力で駆除の見分け方を紹介

自宅や庭などで蜂の巣を見つけた場合、蜂に刺される危険があり、巣の駆除方法も難しく、不安ですよね。特にスズメバチは攻撃性が高く、毒性も強いため、危険だと言われています。

ここからは、市販品で駆除できるケースと、自力で駆除する際のリスクを解説します。自力で駆除するか、業者に依頼するか悩んでいる方は参考にしてくださいね。

市販品でスズメバチを駆除できるケース

「スズメバチがいるかも？」と気がついたときは、黒色の服を避け、できるだけ近づかないようにしましょう。もし市販品で駆除したい場合は、スプレータイプや燻煙タイプの殺虫剤を使用するのが定番です。

しかし、命の危険も伴うため、基本的には自力での駆除はおすすめしません。ただし、下記の駆除できるケースに当てはまれば、市販品での駆除を視野に入れても良いでしょう。

スズメバチが1匹しかいない

スズメバチは、1匹の女王蜂が多くの働き蜂を産むことで個体数が一気に増加します。もし現時点で1匹しか見つけられなかった場合も、巣を作る前に駆除しなければなりません。

働き蜂は越冬せずに滅んでしまうのですが、女王蜂は4月に冬眠から起き、巣を作り始めます。その巣の中に卵を産み、孵化した個体が働き蜂になります。見つけた1匹が女王蜂の可能性もありますので、たった1匹と考えず、すぐに駆除することが大切です。

ただし、1匹のスズメバチが飛んだ先に既に大きな巣がある場合もあります。複数のスズメバチを見つけた際は、振り払ったり、大きな声を出したりせず、落ち着いて行動してください。

春先から梅雨前の時期である

冬眠から目覚めた女王蜂が巣を作り、働き蜂が羽化するのは6月頃です。そのため、3月から5月頃であれば、巣の中に女王蜂しかいない可能性があります。

ただし、地域によっても気温が異なるため、あくまで参考程度に留めましょう。梅雨前であっても複数匹見つけた場合は、既に巣の中で羽化が進んでいることもあるので注意してください。

なお、7月後半から9月にかけては巣が大きくなっている可能性があり、最も危険です。この時期は巣の中に幼虫やサナギが多く、新たな女王蜂も誕生するタイミングでもあります。スズメバチがより攻撃的になる時期ですので、巣には近づかないようにしましょう。

巣が5cm程度の大きさかつ手が届く高さにある

スズメバチの巣が5cm程度の場合は、巣の中に女王蜂や幼虫しかいない状態です。巣が外皮に覆われていなければ、市販の殺虫剤での駆除もスムーズでしょう。

ただし、10cm以上でボールのように巣が大きくなっている状態であれば、自力での駆除は控えましょう。巣が完成しており、中に複数の働き蜂がいる可能性が考えられるためです。

また、屋根の下や床下などの手が届かない場所に巣ができている場合も、殺虫剤が届かないため、自力での駆除は避けましょう。

スズメバチを自力で駆除するリスク

スズメバチの巣を見つけたら、市販品で一刻も早く駆除したいと思う人も多いでしょう。しかし、自力で駆除した方が手軽と考えるのは大変危険です。

ここからは、自力で駆除する際のリスクを説明します。

準備物や時間の制約などの注意点が多い

スズメバチを自分で駆除する場合、殺虫剤を手に入れればすぐに駆除できる訳ではありません。全身を守る白い衣服や厚手の帽子、万が一を考えた虫刺され薬など殺虫剤以外の準備物が多く、想像よりも駆除開始に時間がかかることがあります。

また、駆除の時間は日没から2〜3時間後が良いと言われています。スズメバチは昼行性で、夜は巣に戻っているためです。

暗闇での作業は見えづらく、危険が伴います。懐中電灯をそのまま使うと蜂が寄ってきてしまうため、自力で駆除する際は懐中電灯に赤いフィルムを付けると良いでしょう。

毒による全身障害に加え、死の危険が伴う

蜂の毒性は種類によってさまざまです。ミツバチやクマバチであれば毒性が弱く、人を刺す可能性も低いのですが、スズメバチにおいては毒性と攻撃性において最も危険と言われています。

毒のなかでも、重篤なアレルギー症状の「アナフィラキシーショック」には特に注意が必要です。呼吸障害や嘔吐などの全身症状のみではなく、最悪の場合は死にいたる可能性があります。

アナフィラキシーショックは2回目以降が危険とされていますが、1回でも重篤な症状が出る場合もあります。命を守るためにも、スズメバチの駆除はプロに任せることをおすすめします。

危険を伴うスズメバチ駆除は業者がおすすめ

スズメバチは毒性が強く、人を刺すことも多いため、自力で駆除できるケースは限られています。命にかかわるトラブルとなる場合もありますので、無理せずに市役所や業者に依頼するのが安心・安全です。